価格交渉・価格転嫁の取組事例
「選べる価格帯」と豪華な盛り付けで価値を訴求
- コスト上昇調査
- 交渉の工夫
公開日
取組のポイント
- グラフや価格一覧表で飼料・原材料の高騰を視覚的に説明
- 直営店と卸先の値上げ時期を同時に設定し統一感を確保
- 段階的値上げと成果の社員還元で離職ゼロを実現
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
私たちは鶏卵卸部門と菓子部門を展開しており、それぞれ異なる価格転嫁の課題に直面しました。
鶏卵卸部門では、メーカーからの飼料価格値上げ通知に対して交渉の余地は乏しく、速やかに転嫁せざるを得ない環境でした。
一方菓子部門では、小麦粉、砂糖、バターなどの原材料費の高騰により、2020年以降、段階的に値上げが続いていました。
両部門ともに、原材料価格の上昇が事業の持続可能性を脅かす水準に達しており、各社と丁寧に価格交渉を進める必要がありました。そこで、計画的かつ段階的な価格転嫁に取り組むことを決断しました。
取組を行った内容
価格交渉に向けて、まず1個あたりの生産単価管理を含む原価計算を徹底し、約1ヶ月間で事前準備を行いました。有力顧客に対しては、飼料価格や菓子原材料価格の高騰を説明するため、グラフや原材料価格一覧表を提示し、視覚的にも理解しやすい説明を心がけました。
交渉は営業担当が先方の購買部門へ訪問し、数度にわたり段階的に実施しました。交渉にあたっては、まず見積書を提示して価格協議を行い、さらに価格転嫁の時期を交渉しました。価格転嫁までの期間は、2ヶ月程度から長いところでは4ヶ月以上を要したケースもありました。また、鶏卵価格と菓子価格ともに、自社直営店舗と値上げ時期が同時になるように設定することで、統一感のある価格改定を実現しました。
取組を行ったことにより得られた効果
営業担当者の数度にわたる交渉で価格転嫁を進めてきたことにより、直近期の粗利益率は小幅ではありますが上昇しました。厳しい環境下でしたが、この成果につなげたことを評価し、会社方針で社員に対して賞与などで還元したほか、社内表彰の実施により社員のモチベーションアップにつながりました。
その結果、ここ数年離職がない状況が続いています。
取組を行って感じたこと/ 今後取組を行う企業に対してのコメント
何度も値上げをするのは最初は抵抗がありました。急激な値上げではなく、段階的な値上げのほうが営業の価格交渉と直売店での値上げ共に顧客のマイナスの反応は少なかったと感じました。
価格を上げることには抵抗がありましたが、昨今の物価高騰等の理由を説明をすると理解を得られることがわかりました。ただ、日頃の取引先とのコミュニケーションや消費者に対するブランディングが重要だと思いました。
有限会社E社
- 業種
- 農業、林業

