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価格交渉・価格転嫁の取組事例

競合他社が対応困難な案件にも独自対応 三重の高騰に立ち向かい3つの成果を達成

  • コスト上昇データの作成
  • 交渉の工夫

取組のポイント

  • 競合が対応困難な案件への挑戦が、独自の市場を確立
  • 三重苦という逆境を、3つの成果(売上・利益・賃上げ)へ転換
  • データと根拠に基づく合意形成で、顧客との協議を主導

価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題

原材料費、人件費、エネルギー費の三重の高騰により利益が大幅に減少し、収益性の悪化が深刻な経営課題となりました。設備・システム等への新たな投資の必要性もある中で、従来の価格体系では事業継続が困難と判断しました。

これらのコスト上昇の推移と今後の見通しを鑑みて、価格の見直しに着手し交渉をスタートすることにしました。

取組を行った内容

まず原材料費や労務費のデータを詳細に収集し、原価計算を徹底的に実施いたしました。取引先の業界・業種の情報を収集して価格交渉順を戦略的に検討し、書面での交渉申し入れと説明資料の作成を行いました。

とくに重要だったのは、整理したデータと根拠を基に顧客に説明し、合意ポイントを協議することです。製品単価表を作成して透明性を確保し、製品・サービスの高機能化、広告・プロモーションの見直し・強化、認証等の取得により付加価値を向上させました。

特に、競合他社が断った案件に関し独自の立ち位置を確立して対策することで、差別化を図りました。発注元からの直接情報提供とインターネットからの情報収集を組み合わせ、交渉材料を整えました。

取組を行ったことにより得られた効果

価格転嫁が実現し、売上の増加、利益率の改善、従業員の賃上げという3つの成果を同時に達成しました。

競合他社が対応困難な案件への独自対応により、市場における独特のポジションを確立できたことが重要だったと認識しています。

F株式会社

業種
製造業