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価格交渉・価格転嫁の取組事例

従業員の賃上げという大きな成果。人材定着が進み、好循環が生まれる

  • コスト上昇調査
  • 交渉の工夫
  • 市場調査
  • 労務単価調査

公開日 

取組のポイント

  • 春闘結果や物価上昇率等の公的数値資料で妥当性を提示
  • 価格改定はメリット実現の必須原資という視点で資料を作成
  • 従業員300人以下でも賃上げに成功。人材定着の好循環を創出

価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題

アルミ建材メーカーの協力会社として事業を展開する中で、エネルギー価格と人件費の高騰という深刻な課題に直面していました。

特に物価高騰や最低賃金の大幅改訂、社会全体での賃上げの潮流を背景に、従業員のベースアップ(会社の労働者全員を対象として賃金水準の底上げを図ること)は避けられない状況となっていました。

しかし収益性の悪化により、自社努力だけでは従業員の処遇改善を賄いきれず、モチベーション低下という新たな課題も生じていました。

こうした状況を打開するため、政府や業界団体からの呼びかけも踏まえながら、適正価格での取引実現に向けた価格交渉が必要であると判断しました。

取組を行った内容

価格交渉の準備として、春闘結果や物価上昇率といった客観的な公的数値資料の収集から着手しました。原材料費や労務費のデータを詳細に分析し、原価計算を実施することで、価格改定の妥当性を数値で示せる体制を整えました。

また業界全体の価格改定動向を把握するとともに、取引先の業界・業種の状況も調査し、交渉を進める順序を戦略的に検討しました。

交渉にあたっては、インターネット(AI)の活用、関係省庁の情報、発注元からの情報提供など、多方面から情報を収集しました。

説明資料の作成では、「価格改定はお客様の望むメリットを実現するための必須原資である」という視点を明確に打ち出し、発注後の価格交渉における手法やリスクも整理しました。労務費単価表や見積書の新規作成に加え、人件費高騰の背景を丁寧に説明する資料を準備し、お客様にご理解いただけるよう説明を重ねながら交渉を進めました。

取組を行ったことにより得られた効果

交渉の結果、価格転嫁を実現することができ、売上の増加とともに従業員の賃上げを達成しました。従業員300人以下の中小企業という立場でありながら、世間並みの賃上げを実現できたことは大きな成果になりました。

採用難が続く市場環境において、業界全体で仕事の質が悪化傾向にある中、当社は安全・品質・生産性を担保する企業体質と実績をアピールすることで差別化に成功しました。賃上げの実現により人材定着が進み、良質なサービスの提供を維持できる好循環が生まれています

株式会社B社

業種
製造業