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価格交渉・価格転嫁の取組事例

加工品事業を収益基盤に輸出青果で挑戦的な価格改定を実行

  • 市場調査
  • その他

公開日 

取組のポイント

  • 売上の大部分を占める加工品事業が順調な一方で青果輸出の収益性に課題
  • 台湾・シンガポール・香港向け輸出で約1.3倍の価格改定を実施
  • 量より質重視の経営にシフトすることで持続可能な事業運営の基盤を構築

価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題

私たちが価格転嫁に踏み切ったのは、輸出事業における価格設定の見直しが必要だと感じたからです。

温州みかんの輸出を始めた当初、海外市場の相場観が十分につかめておらず、適正価格よりも低めに設定してしまっていました。売上の大部分を占める加工品事業は順調でしたが、青果の輸出については収益性に課題を感じていました。

同業他社の取引状況やインターネットで得られる情報を調べる中で、私たちの価格設定が市場水準と比べて低いことが明らかになり、適正価格への是正が必要だと判断しました。

取組を行った内容

市場調査を進める中で、キロ単価を300円から400円へ、100円の値上げを実施しました。これは約1.3倍という大きな変更でしたが、市場価格に合わせるという変更であったため、私たち自身の判断で実行しました。

輸出先は台湾、シンガポール、香港が中心で、卸売の8割から9割を占めています。

価格転嫁が比較的スムーズに進んだ背景には、輸出市場の価格調整の柔軟性に目をむけ、自社商品の品質を反映した価格に調整したことがあげられます。

取組を行ったことにより得られた効果

価格転嫁の結果、取引量は全体の3分の2程度に減少しましたが、利益率は向上しました。取引量が減ったことで、箱詰め作業などの業務量も削減され、傷みやすいみかんの管理がしやすくなるという副次的なメリットも生まれました。

作業効率が上がり、品質管理の精度も向上したことで、現場の負担も軽減されています。収益性と業務効率の両面で改善が実現し、持続可能な事業運営の基盤を築くことができました。

量を追うのではなく、質と収益性を重視する経営へとシフトできたことが、最大の成果だと感じています。

取組を行って感じたこと/ 今後取組を行う企業に対してのコメント

みかんは1週間で傷んでしまう商品特性があり、品質にこだわっても価格転嫁は簡単ではありません。

だからこそ、私たちは加工品事業という別の柱を持つことで、チャレンジできる土壌を作ってきました。青果だけで勝負するのではなく、6次産業化のように複数の事業展開を持つことが重要だと考えています。

加工品が売れているからこそ、他の分野で新しい挑戦ができる。特徴がなければ普通の農家と変わらず、特別なことはできません。価格転嫁を含めた経営の自由度を高めるためにも、多角的な事業展開をぜひ検討してみてください

株式会社ネイバーフッド

株式会社ネイバーフッドは、宮崎県を拠点として、みかんの生産、加工、販売を行う農業法人です。1947年に始まった家業を継承し、2019年に3代目・田中伸佳氏が設立しました。 栽培面では、農薬や化学肥料の使用を抑え、自然の力を活かした高品質なみかん作りが特徴です。看板商品の「まる搾りみかんジュース」の製造や、台湾・シンガポール等への青果輸出、ECサイトでの直接販売も手掛けています。

所在地
宮崎県日南市萩之嶺3164-3
業種
卸売業、小売業