価格交渉・価格転嫁の取組事例
外部アドバイザーからも助言を受け、新規販路・顧客を拡大
- コスト上昇調査
- 交渉の工夫
- 労務単価調査
公開日
取組のポイント
- 銅LMEや為替など客観的指標を活用し説明
- 外部アドバイザー助言で顧客の企業業績を把握
- 航空宇宙・防衛関連業界へ参入し事業領域拡大
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
私たちは非鉄金属の溶接製品の製作を行っています。
銅を主材とする製品において、銅LME(LME(London Metal Exchange):世界最大の非鉄金属の取引所)の価格上昇と円安の進行により材料原価が上昇し、利益を圧迫したため、収益性の悪化が深刻な経営課題となっていました。
非鉄金属加工業においては、原材料である銅の市場価格が製品価格に直接影響するため、市場価格の変動に応じた価格調整が不可欠です。
このままでは適正な利益を確保できず、事業の持続可能性が危ぶまれる状況でした。私たちから発注元企業に対して価格転嫁の交渉を行うことを決断しました。
取組を行った内容
価格交渉に向けて、原材料費や労務費のデータを収集し、原価計算を実施しました。
書面での交渉申し入れを行いました。特に工夫した点は、銅の市場価格(LME)や為替といった一般的かつ定量的に受け入れられる価格変動要因を用いて説明を行うようにしたことです。
また、顧客の決算短信や決算説明資料などを参考に企業業績を把握するなど、インターネットで情報を収集し、価格交渉に反映するようにしました。
新規の見積書を作成し、航空宇宙、防衛関連の業界に参入し、アルミ製品の溶接技術を活かして付加価値を高める工夫を行うなど、事業分野の拡大・他業種への参入にも取り組みました。
取組を行ったことにより得られた効果
価格転嫁が実現し、新規販路・顧客の拡大という成果を得ることができました。
新規販路・顧客の拡大は始まったばかりのため、当社の売上全体に占める割合が小さく、現在は業績へのインパクトが小さいですが、今後の成長に期待できる状況にあります。
今回の取組を通じて、市場価格が明確な材料を使用する業種では、LMEや為替など、客観的で定量的な指標を活用することが極めて重要であることを実感しました。これらの指標は誰でも確認でき、恣意性が入らないため、お客様の理解を得やすくなります。
V株式会社
- 業種
- 製造業

