価格交渉・価格転嫁の取組事例
常に高品質なサービスを提供することが、価格転嫁への理解につながる
- コスト上昇調査
- 交渉の工夫
- 労務単価調査
- 競合調査
公開日
取組のポイント
- 同業他社の決算書と比較し原価率を算出
- 日頃の高品質サービスを価格交渉の基盤に活用
- ISMS認証など品質管理体制強化をアピール
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
私たちはソフトウェア受託開発を行っています。原材料費の高騰や人件費の高騰により、収益性の悪化が経営課題となっていました。
また、経営戦略の転換も必要な状況でした。人材確保・離職防止のためにも初任給・給与を増額する必要があり、その原資として受託人月単価の増額を交渉する必要がありました。
IT業界では人材の確保と定着が事業の生命線であり、競合他社も価格転嫁を進める中、適正な単価水準を実現しなければ、優秀な人材を確保・維持することが困難な状況でした。
発注元企業からの交渉の申し入れもありましたが、私たちからも積極的に交渉を申し入れることを決断しました。
取組を行った内容
価格交渉に向けて、原材料費や労務費のデータを収集し、業界の価格改定に関する情報をインターネットで収集しました。
説明資料を作成する際、決算書の数値から原価率を算出し、公表されている同業他社の決算書との比較を行いました。特に工夫した点は、日ごろから品質の高さを評価していただいている点を再確認したことです。
2025年度は企業努力により価格を据え置きましたが、今後も安定した経営を続けるためには2026年度の価格アップが必要であることを丁寧に説明しました。労務費単価表と月額単価アップの依頼文書を作成し、チーム開発による社内レビューの徹底、セミナーや資格試験費用の補助、ISMS認証取得など、サービス品質向上の取組も示しました。
取組を行ったことにより得られた効果
価格交渉が成功し、2026年度の単価アップを実現しました。売上の増加、利益率の改善、従業員の賃上げという成果に繋がりました。
発注元Aは2026年4月以降の受注単価が5.5%アップ、発注元Bは2026年9月以降の受注単価が5.5%アップとなり、発注元C、D、Eとは価格交渉中です。
今回の取組を通じて、日ごろからの品質の高さが価格交渉の基盤となることを実感しました。お客様に対して常に高品質なサービスを提供し続けることで、価格改定の際にも理解を得やすくなったと感じています。
株式会社H社
- 業種
- 情報通信業

