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価格交渉・価格転嫁の取組事例

誠実な姿勢と公的支援ツールの活用で信頼関係を強化。価格転嫁を成功へ導く

  • 交渉の工夫
  • 競合調査
  • ツール利用
  • 取引関係の改善

公開日 

取組のポイント

  • 埼玉県の価格交渉支援ツールを活用し交渉の根拠を明確化
  • 撤退ラインを事前設定し経営判断を迅速化
  • 誠実さと現実的提案を両立し主要顧客との信頼関係も強化

価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題

原紙メーカーによる値上げが続き、さらに燃料費や物流費も上昇したことから、自社努力のみでは吸収できないコスト増が発生しました。

従来は取引関係を重視するあまり、十分な価格転嫁ができず収益を圧迫していましたが、今後の安定供給体制を維持し、品質や納期を守るためにも、正当な価格転嫁を実現する必要があったことが交渉のきっかけでした。

また、社内でも「原価上昇を見える化して説明する力」の不足が課題となっていました。

取組を行った内容

原紙・燃料・物流費の上昇要因を明確に示すため、コスト上昇内訳を数値化した資料を作成し、埼玉県が提供する「価格交渉支援ツール」を活用して交渉の根拠を明確にしました。

大手自動車部品メーカーをはじめ、主要取引先に対して誠実に説明を行い、取引継続を前提に理解を求めました。

さらに、撤退ラインを事前に設定し、最大限の値上げ額から交渉を開始した上で、円滑に進まない場合の代替案も用意しました。交渉では競合他社の動向にも配慮し、誠実さと現実的提案を両立させた点が特徴です。

取組を行ったことにより得られた効果

原紙値上げ分については100%の価格転嫁を実現し、燃料費などその他の上昇分についてもおおむね了承を得ることができました。

交渉当初は緊張感もありましたが、誠実な説明が評価され、主要顧客との信頼関係を維持・強化する結果となりました。

また、一部の取引では失注もありましたが、撤退ラインを明確にしたことで経営判断が迅速となり、結果的に利益率が改善しました。社内でもコスト意識が高まり、営業部門全体で「数字に基づく説明力」の重要性が共有されるようになりました。

取組を行って感じたこと/ 今後取組を行う企業に対してのコメント

価格転嫁を成功させるには、根拠資料を明示し、取引先に納得してもらう誠実な姿勢が不可欠であると実感しました。

特に公的支援ツールを活用することで、客観的なエビデンスを示せる点が非常に有効でした。また、交渉前に撤退ラインを設定し、代替案を準備しておくことで自社の立場を守りながら冷静に話を進められました。

今後は、日常の取引の中で自社の強みや付加価値を積極的に伝え、価格以外の面でも信頼を得られる関係づくりを継続していくことが重要だと感じています。

M株式会社

業種
製造業