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価格交渉・価格転嫁の取組事例

学校給食麺の価格適正化と地域を支える価値の創造

  • コスト見直し
  • 交渉の工夫
  • 市場調査
  • ツール利用

公開日 

取組のポイント

  • 全国価格水準比較による客観的認識
  • 人員確保困難を第二理由として設定

価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題

価格交渉に踏み切ったきっかけは全国の学校給食における麺の価格水準を知り、自社の状況を客観的に認識したことでした。長年、滋賀県内の学校給食へ1食30円という低価格で、年間100万食近く供給しており、これが収益を圧迫していました。それが全国の供給価格との著しい差に気づき、「このままではいけない」という強い危機感を抱いたことが、具体的な価格転嫁への行動を起こす原動力となりました。

取組を行った内容

価格交渉に臨むにあたり、まず業界特有のツールを用いて詳細な原価計算を行い、価格改定の客観的な根拠を準備しました。しかし、交渉成功の鍵はそれだけでは足りず、「もう一つの理由」を設定することが重要だと考えました。具体的には、供給回数が月1回と他府県より少ない滋賀県の状況を挙げ、「人員確保の困難さ」を価格上昇の理由として提示しました。これにより、コストに加え事業継続の観点からも説得力を高め、粘り強く交渉に臨みました。

取組を行ったことにより得られた効果

価格交渉の結果、学校給食麺の単価は2013年の30円から2025年には48円へと約1.6倍に向上しました。これにより収益性が大幅に改善し、従業員の賃金引き上げを実現。人材確保や士気の向上といった社内の好循環を生み出しました。さらに、滋賀県産小麦の使用による「地産地消への貢献」という社会価値も付加され、単なる価格改定に留まらない、企業の社会的価値向上にも繋がる成果となりました。

取組を行って感じたこと/ 今後取組を行う企業に対してのコメント

今回の取り組みのきっかけは、全国市場の価格を把握したことでした。広く情報を集め、自社の製品の価値を市場と照らし合わせて考えることが重要だと思っています。

丸菱製麵株式会社

丸菱製麺株式会社は、滋賀県を拠点に「三方よし」の精神で麺類を製造する企業です。特に、滋賀県産を含む国産小麦にこだわり、うどんや中華麺、焼きそば、餃子の皮などを製造しています。売上の約7割を生活協同組合や学校給食が占めており、HACCP認証の取得など、無添加と安全性にこだわった商品提供を強みとしています。顧客の要望に応じたオーダーメイドの麺製造も行っています。

所在地
滋賀県東近江市福堂町3301番地
業種
卸売業、小売業
従業員数
8名