価格交渉・価格転嫁の取組事例
データに基づく原価管理と適正価格設定で原価率を7%低減し黒字転換
- コスト見直し
- 市場調査
- 支援機関サポート
- その他
公開日
取組のポイント
- 金融機関サポートで原価と経費を徹底分析し、数値分析の難しさを補完
- 主力プラン約20%値上げをし、最終的に販売価格を1.5倍にしつつお手軽プラン新設で選択肢を確保
- 原価率40%近から33%へ低減し、3期ぶり黒字転換と体質強化を達成
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
冬季の人気食材であるカニの価格変動が大きく、原価率を大きく押し上げていました。2020年7月期の決算では原価率が約40%近くに達し、コロナ禍で赤字が続く苦境に立たされていました。
従来の「感覚で決める」価格設定を見直し、自社の魅力とコストに見合った「適正な価格」を設定し、利益を出せる体質へ転換することが急務となっていました。
取組を行った内容
金融機関のサポートを得て原価と経費を徹底的に分析し、数値分析の難しさを外部の力で補いました。この分析に基づき、魚介類の仕入れ先を地元業者以外にもう1社増やし、食材コストの削減に取り組みました。
価格設定は、周辺の同等ランクの旅館と比較し、料理や温泉など宿の魅力を加味して「適正料金」を算出。主力プランの価格を約20%値上げし、23年9月までに約1.5倍まで引き上げました。一方で、低価格の「お手軽プラン」も新設し、顧客の選択肢を確保しました。
取組を行ったことにより得られた効果
価格改定と原価の見直しの結果、原価率は40%近かったものから2023年には33%まで低減しました。客単価アップも実現し、コロナ禍で赤字が続いていた決算は、2023年に3期ぶりの黒字に転換しました。
リピーターが多く、値上げへの拒否反応はほとんどなく、「お値段以上」と感じていただける価値を提供できていれば、顧客離れは起きないことを実証しました。原価管理に基づいた適切な価格設定が、収益改善と体質強化に繋がりました。
参照元:福井県『県内企業の価格転嫁事例』
有限会社岡三屋
有限会社岡三屋が運営する「天然温泉 岡三屋 彩かさね」は、福井県若狭、三方五湖のふもと、湖畔に最も近い場所に位置する日本旅館です。 宿名「彩かさね」には、お客様との出会いや旅の思い出に、心と味の色合いを重ねていただけるようにという願いが込められています。客室は、女性の着物の重ね色「十二単衣」をモチーフに名付けられています。施設には、三方湖を望む内風呂と露天風呂を備えた天然温泉(ラジウム温泉)があり、和に彩られた季節の創作割烹料理や、フグ・カニなどの若狭の旬を味わうコース料理を提供しています。
- 所在地
- 福井県三方上中郡若狭町生倉18-19-2
- 業種
- 宿泊業、飲食サービス業

