価格交渉・価格転嫁の取組事例
品質維持のため全品一斉改定。米の価格高騰に挑む酒造業の決断
- 市場調査
- その他
公開日
取組のポイント
- 酒造業の最重要コストである米と資材の価格高騰への対応
- 全アイテムを一斉値上げし顧客・取引先へ分かりやすく説明
- 顧客離れを防ぐため2段階改定を視野に入れ、品質維持と事業継続の基盤を整備
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
価格転嫁のきっかけは、米と資材価格の相次ぐ値上げでした。酒造業において原料となる米は最も重要なコストであり、その価格の上昇は経営に直接的な影響を与えます。さらに、瓶や箱などの資材価格も次々と値上げされ、当社を取り巻くコスト環境は厳しさを増していました。
これまで企業努力でコスト増を吸収しようと工夫を重ねてきましたが、もはや限界に達しており、このままでは品質を維持しながら事業を継続することが困難になると判断し、適正な価格への改定を決意いたしました。
取組を行った内容
価格転嫁を実施するにあたり、7月1日という明確な日付を設定し、ほぼ全アイテムの値上げを一斉に行いました。一度に実施することでお客様や取引先に分かりやすく、また社内の価格管理も明確にできると考えたためです。
値上げの実施にあたっては、当時の米代の上昇額を考慮し、現時点で必要と判断される価格改定を行いました。
ただし、一気に値上げ過ぎるとお客様が離れてしまう懸念があったため、今年の動向を見定めた上で、来年にもう一段階値上げを行う「段階的な対応」を視野に入れて進めました。
取組を行ったことにより得られた効果
7月の値上げ実施により、価格単価の向上を実現することができました。これにより、以前よりも健全な収益構造に近づけることができ、品質を維持しながら事業を継続していくための基盤を整えることができました。
今回の取り組みを通じて、価格転嫁は一度で終わりではなく、状況に応じて段階的に行っていく必要があることを実感しました。現在は、想定を上回る米代の高騰に直面していますが、来年の次なる改定に向けて備えています。
A株式会社
- 業種
- 製造業

