価格交渉・価格転嫁の取組事例
一律値上げを避け、粗利維持を実現した柔軟な価格戦略
- コスト上昇調査
- ブランド力向上
- 交渉の工夫
- 市場調査
公開日
取組のポイント
- 商品ごと値上幅を戦略設定し顧客離れを最小化
- 高価格帯商品をあえて追加し一定需要を確保
- 粗利は大幅増でなく元水準キープが現実的目標
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
当社は食品小売、飲食、食品製造という複合事業において、原材料費、エネルギー価格、物流費、人件費、為替レートの変動という複合的なコスト上昇に直面しました。さらに、初期コスト・投資コストの返済という課題も抱えていました。
特に深刻だったのは、小売の顧客数が減少し続けているという構造的な課題です。顧客数の減少と原価上昇が同時に進行する中で、従来の価格体系では事業の継続が困難な状況となりました。このため、BtoB向けの発注元企業への交渉と、BtoC向け製品の値上げを同時に実施することを決断しました。
取組を行った内容
価格改定に向けて、原価計算と自社製品の単価計算を実施し、付加価値・差別化要素を見直しました。業界の価格改定情報を収集し、交渉用の説明資料を作成しました。
最も重要だったのは、戦略的な価格設定です。すべての商品を一律で値上げするのではなく、値上げによる販売数の増減を考慮して、全体の粗利を確保できるよう工夫しました。この戦略により、顧客離れを最小限に抑えることを目指しました。
さらに、あえて高価格帯商品を付加し、一定の需要を確保するという新商品開発にも取り組みました。
取組を行ったことにより得られた効果
これらの取り組みにより、価格転嫁を成功させ、売上の増加と利益率の改善を実現しました。ただし、粗利は大幅に増えたというよりも、元の水準をキープできたという状況でした。
成功要因は、商品ごとに値上げ幅を戦略的に設定し、高価格帯商品を投入することで、顧客離れを抑えながら収益を維持できたことです。顧客数減少という構造的課題に対し、顧客の購買行動を考慮した柔軟な価格戦略を採用したことが効果的でした。
これにより、厳しい経営環境下でも競争力を維持し、事業継続の基盤を確保することができました。
有限会社C社
- 業種
- 卸売業、小売業

