価格交渉・価格転嫁の取組事例
需要期を見極め、顧客理解を得た段階的値上げ術
- ブランド力向上
- 交渉の工夫
公開日
取組のポイント
- 観光業の特性を活かし、お盆需要期の価格改定で影響を最小化
- 生クリームの産地や乳脂肪分変更の試作の末、品質を維持したまま値上げに踏み切ることを決断
- 2020年390円→2025年480円の段階的改定で理解を獲得
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
洋菓子製造販売事業を展開する当社は、主力商品であるプリンに使用する生クリームの価格高騰をきっかけに価格改定が必要となりました。生クリームは原料原価の約半分、商品上代の約8.5%を占めるため、その価格上昇は収益に直接影響し、無視できない水準でした。
さらに、福井駅への出店に伴う売上の約20%にもなる販売手数料の負担が、原材料費の上昇と相まって収益を圧迫しており、適正価格への見直しが急務でした。
取組を行った内容
主力商品のプレーンプリンについて、段階的な値上げを実施しました。2020年に税込み390円、2022年に税込み430円、2024年に税込み450円、そして2025年8月に税込み480円と段階的に価格を改定しました。
観光業としては大きく売り上げの伸びるお盆時期に価格改定を実施することで、影響を最小限に抑えることを目指しました。
また、生クリームも乳脂肪分の異なるものや産地の違うものなどで原価を抑えるための試作も行いました。しかし、やはり今までの生クリームを使用した商品でないとお客様の満足感が下がると考え、品質を維持したまま値上げに踏み切ることを決断しました。
取組を行ったことにより得られた効果
人件費の上昇も見据えた値上げであったため、原価率が下がりました。また、現在のところ売上は昨年同水準で推移しています。
品質を維持したまま段階的に価格改定を行ったことで、顧客の理解を得ながら適正な価格水準への移行を実現できました。
取組を行って感じたこと/ 今後取組を行う企業に対してのコメント
原価の正確な把握、競合商品や市場の価格の把握はもちろん、市場の適正価格より高額である場合、その商品の付加価値が納得感のあるものだということをPRできていることが重要だと思います。
また、価格転嫁のタイミングの見極めも非常に大切です。
X株式会社
- 業種
- 卸売業、小売業

