価格交渉・価格転嫁の取組事例
売上ではなく利益の方針徹底と分単位の原価データ提示で利益率向上
- コスト上昇調査
- 交渉の工夫
- その他
公開日
取組のポイント
- 各工程の作業時間を分単位で詳細に算出し客観的データで説明
- 優良な大口取引先との信頼関係が業績を後押し
- 一定利益率を下回らない見積計算システムを構築し利益率向上を実現
価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題
2006年ごろから原価表を作成し、明確な根拠に基づいた価格交渉を継続してきましたが、2020年以降の原材料価格の高騰により、従来の価格設定では利益を確保することが難しくなりました。
これに対応するため、「売上ではなく利益」という明確な方針を掲げ、「顧客との喧嘩も辞さない」という毅然とした交渉姿勢を固めました。
取組を行った内容
価格転嫁の最大のポイントは、データで明確に理由を提示したことです。原材料費や経費に基づいた「原価表」に加え、各工程の作業時間を分単位で詳細に算出したデータを示しました。この客観的なデータで値上げの理由を説明し、価格転嫁を実現しました。
大口取引先との長年にわたる信頼関係も、理解を得る上で大きな後押しとなりました。また、5Sの実践や設備更新を行うとともに、現場社員からの改善提案を奨励するボトムアップの取り組みも進めています。
取組を行ったことにより得られた効果
複数回にわたる価格の値上げを実施し、一定の利益率を下回らない設定の見積計算システムを構築できました。一部の取引先は途絶えましたが、大口取引先からの理解を得られたことで、2023年末時点で売上は落ち込まず、むしろ利益率は向上しています。
社長自らがデータ取得から交渉を主導し、きっちりとした原価データを揃えたことが、BtoBの価格交渉における模範事例となったと評価されています。
参照元:福井県『県内企業の価格転嫁事例』
カワイローラ株式会社
福井県に拠点を置く、キャリヤローラ、プーリー、コンベヤ機器などの製造・機械加工を手掛けるメーカーです。 主要製品は、キャリアローラー、リターンローラー、ガイドローラーといった各種ローラー、コンベヤパーツ、コンベヤシステムなど、搬送機器に関する多岐にわたります。「時代のニーズに応え続ける技と心」をモットーに、高い技術力と心をもって、顧客のニーズに応じた製品を提供しています。 また、金属の質感を活かしたオーダーメイドサイン事業「サイン・ユー」も展開しており、多角的に事業を展開しています。
- 所在地
- 福井県吉田郡永平寺町松岡領家11-52
- 業種
- 製造業

