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価格交渉・価格転嫁の取組事例

価格コンセプトの維持で地域に愛される店づくり

  • 交渉の工夫
  • 市場調査

公開日 

取組のポイント

  • コーヒー+サンドイッチで1000円以内の価格コンセプト維持
  • 常連客へ口頭事前説明で理解を得て関係性を重視
  • 地域の金銭感覚に合わせた地域性配慮の価格設定

価格交渉・価格転嫁を行うきっかけ/ 企業で抱えていた課題

同級生3人で運営する当店は、パンやお酒といった主要商品の仕入れ値上昇、すなわち原材料費の高騰により経営に深刻な影響を受けました。人件費は自己調整が可能であったものの、原材料費の上昇は避けられませんでした。また、エネルギー価格の高騰によるガソリン代の増加もコスト要因となりました。

従来600円と650円の2つの価格帯でサンドイッチを提供していましたが、原材料費の高騰を受け、持続可能な経営のために価格統一を含めた体系の見直しが急務となりました。

取組を行った内容

昨年後半に、サンドイッチの価格を全品650円に統一しました。最も重要な戦略は、「コーヒーとサンドイッチで合計1000円以内」という明確な価格コンセプトを維持したことです。このコンセプトが共有されていたため、従業員3人での話し合いはスムーズに合意形成に至りました。常連のお客様には口頭で事前に説明し、理解を得ながら進めました。また、青森県の金銭感覚に合わせた価格設定という地域性への配慮も重視しました。

さらに、価格以外の価値提供として、月替わりの期間限定メニューを開発し、顧客との関係強化に努めました。

取組を行ったことにより得られた効果

50円の値上げにより原材料費高騰への対応が可能となり、経営の安定性が向上しました。また、価格統一により商品管理もシンプルになり、運営効率も改善されました。

「1000円以内」の価格コンセプト維持により、お客様の来店頻度への影響も最小限に抑えることができました。

駅から徒歩1分の好立地を活かし、観光客やシャトルバス待ちの新たな顧客層も取り込み、売上の安定につながっています。

取組を行って感じたこと/ 今後取組を行う企業に対してのコメント

この経験から、価格が必然的に上がる中でも、価格に左右されない店づくり、すなわち価格以外の部分で「いい」と思ってもらえる価値を作ることが重要だと実感しました。

とくに地方店舗では、お客様一人ひとりとの距離感が近く、積極的なコミュニケーションが継続来店につながります。「10人に来てもらうより、1人に10回来てもらう」という発想が、地方の飲食店には特に必要だと考えています。

価格改定を検討されている事業者の皆様には、自社の強みや地域性を活かした独自の価値提供を通じて、お客様との信頼関係を築くことをお勧めします。

 

Café and Bar From O

青森県南津軽郡大鰐町の大鰐温泉駅前にあるカフェ&バー。地元出身の同級生2名がUターンし、築50年の元菓子店をDIYで改装して2022年にオープンした。「大鰐の起点になる」との想いを込めた店名で、昼はカフェ、夜はバーとして営業。具材たっぷりのサンドイッチなどが人気を集め、地元を盛り上げる若者の交流拠点ともなっている。

所在地
青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐字大鰐4-1
業種
宿泊業、飲食サービス業